氷上ワカサギ釣りの楽しみは釣りだけにあらず! 将軍御用達の味覚ゆえ公魚と呼ばれ、川魚の中でも美味で知られるワカサギだけど、新鮮な釣りたてピチピチの旨さときたら別格だ。氷上のテントの中でアツアツをいただくもよし、自宅のキッチンでぜいたくなひと皿に仕上げるのもいい。ワカサギは旬の味覚。中でもいっとう新鮮なやつを食べられるのは釣り人だけの特権なのだ。ここでは、ポロシリ流のワカサギ料理をほんの少しだけご披露いたします。
カリッとクリスピーな歯触りの衣にふんわりした中身が身上、揚げたてのアツアツを頬ばればビールがすすむこと請け合いのワカサギ料理といえばこれ、ワカサギの空揚げだ。
ワカサギをおいしく揚げるコツは二つ。一つめは新しい油を使うこと。二つめは適切な油温を保つために天ぷらメーター(揚げ物用油温計)を使うこと。温度が低ければサクサク感がなくしんなり揚がってしまうし、高すぎると一瞬で揚がるために旨味が逃げてしまっておいしくない。170度前後に油温を保てるようにメーターを使うのが簡単・便利だ。新鮮なワカサギを適温で揚げれば写真のようにすべてのヒレがピンと伸び、表面はパリッとした状態に。ヒレは骨せんべいのように香ばしく、まさに絶品の旨さなのだ。
衣になる粉は基本の小麦粉でもいいし、片栗粉はもちろん市販の空揚げ粉などを流用してもいい。スーパーマーケットに行けばいろんなシーズニングミックスが市販されているから試してみても面白い。フライヤーとして使用するクックウェアは、1回に揚げる量さえ欲張らなければ直径15㎝程度のポットでもOK。揚げ油の気泡が小さくなってワカサギが表面に浮き上がってきたら芯まで火が通った証拠。淡いキツネ色になった揚げたてのアツアツに塩・こしょうを振り、レモンを絞って召し上がれ。
材料
ワカサギ、小麦粉、塩、こしょう、揚げ油
道具
ストーブ、ポット、キッチンペーパー、天ぷらメーターなど
アヒージョajilloはスペイン語で”ニンニク風味”の意味。ニンニク入りのオリーブオイルで煮込むスペインの代表的なタパス(小皿料理)の一つで、かの地のバル(飲食店、酒場)では定番の人気メニューだ。
一般的にアヒージョの素材になるのは、エビやカキ、タラなどの魚介類やエスカルゴ、マッシュルーム、各種の野菜など。オイルを浸して食べられるようバケットとともにサービスされることが多いお料理だ。
キッチンでやるなら本場の干したタラを使ったアヒージョをオマージュして、一夜干しにしたワカサギを使ってもいい。食欲をそそるニンニクの香りとオリーブオイルの組み合わせはワカサギの淡白な白身にぴったりだし、ちょっと贅沢なひと皿になる。なんといってもワインのおつまみとして最高だ。しっかりした辛口の白ワインはもちろん、好きな人はドライシェリーと一緒にどうぞ。
手間をいとわないなら、アヒージョは氷上のテントの中で楽しむのもいい。ニンニクの効いたアツアツを頬張りながらワインをいただけばまさに至極だ。ポイントは、温めたオリーブオイルが冷めないようなクックウエアを使うこと。カスエラと呼ばれる陶器製の耐熱容器ごと調理してサービスするのが正調だけど、氷上での調理なら厚みのある鉄製のスキレットを使えば完璧だろう。弱火での加熱が前提だから、ストーブは火力を調整しやすいガスカートリッジ式のストーブが便利。カートリッジは気化促進機能のあるものをチョイスしましょう。
材料
ワカサギ、ニンニク(みじん切りかスライス)、オリーブオイル、塩、こしょう、鷹の爪(輪切り)、パセリ(みじん切り)など
作り方
①水気を切ったワカサギに塩を振っておく。②オリーブオイルにニンニク、鷹の爪を入れ弱火で加熱する。③ニンニクが色づいてきたらワカサギを入れて弱火で煮る。ワカサギは一口大にカットしてもよい。④好みで塩・こしょうを入れ味を整える。ワカサギに火が通ったら刻んだパセリを飾ってできあがり。バケットと一緒に召し上がれ。
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