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ボートフィッシングのクリニック、やってます。

ゲストが見ているクリニック中の実演でも、ご覧のとおり無事レインボーをキャッチすることができました。秋のレインボー、コンディションもよく強いです。楽しい!
ゲストが見ているクリニック中の実演でも、ご覧のとおり無事レインボーをキャッチすることができました。秋のレインボー、コンディションもよく強いです。楽しい!

フライっぽくない? 

カッコ悪いから嫌い?

 北海道なら、洞爺湖、支笏湖、然別湖に朱鞠内湖、阿寒湖など。

 関東でいくなら、芦ノ湖、中禅寺湖をはじめ、丸沼や大尻沼など、各地に点在するマス釣りが楽しめるスティルウオーター=湖や沼、リザーバーですが、バンクやウエーディングの釣りならともかく、ボートフィッシングが好きでいつも楽しんでいるというフライアングラーは、日本ではいまだごく少数のようです。

 これまでいろんな人に聞いたところによると、「フライっぽくない」「カッコ悪い」というのが、ボート釣りをしない原因としていちばん多いようです。ポロシリに言わせると、そんなことをおっしゃる方は、おしなべて、世界各国の、ウォータークラフトによるフライフィッシングのリアルな現実をよくご存じではない方のよう。また、それらは偏った情報源ーー日本のメディアによる記事や動画、国内のメーカーのSNSなどしか見ていないなどーーによる知識不足、あるいは”食べず嫌い”が大半じゃないかと思います。

 実際、マスが生息してボートが使える湖が相応にある北海道でも、プロのフィッシングガイドですら、相応のサイズのスティルウオーターに適したフィッシングボートを所有し、日々運用しているガイドはほとんどいません。なぜでしょうか。バスフィッシングの世界では考えられない状況です。

 一方、日本以外の世界の実際はどうかといえば、マスのいるスティルウオーターでは、バンクやウエーディングの釣り以上に、ボートやフロートチューブなどウオータークラフトを用いた釣りが盛んです。国や地域によっては、むしろボート釣りこそ、マスねらいのフライフィッシングの中心といえる所もあるくらいです(某ラインメーカーの本拠地がその際たる例)。そしてそこには、岸からの釣りではなく、ボートのマス釣りがいちばん愛される理由がちゃんとあります(ここでは割愛します)。

 マスが生息する国の大半では、スティルウオーターの、ボートによるフライフィッシングのコンペティションも頻繁に開催されています。また、日本ではまったく知られていませんが、トラディショナルなクリンカースタイルの船ーーC社やS社製のそれのようなーーそう、レイクおよびフライフィッシング用にデザインされた、美しいフィッシングボートだってあるのです。

 こんな海外の現実を知らないのはもったいないことですが、言い替えればこれは、日本では今まだ大きなチャンスがあることを示唆しています。

オセアニアはタスマニアのリザーバー、ボートフィッシングでの1カット。彼の地でガイドが使う船といえば、豪州ブランドのVハルのアルミボート。メーカーが当地の自然を知っているのはもちろん、ボートの点検や整備を考えれば当然の選択だ。2019年WFFCのプラにて。
オセアニアはタスマニアのリザーバー、ボートフィッシングでの1カット。彼の地でガイドが使う船といえば、豪州ブランドのVハルのアルミボート。メーカーが当地の自然を知っているのはもちろん、ボートの点検や整備を考えれば当然の選択だ。2019年WFFCのプラにて。
ガイド時にライフタイム・レコード級の1尾が釣れた時はボートを最寄りの岸につけて撮影できます(水温の高い時期は魚体への影響が大きいため、ご遠慮いただいています)。
ガイド時にライフタイム・レコード級の1尾が釣れた時はボートを最寄りの岸につけて撮影できます(水温の高い時期は魚体への影響が大きいため、ご遠慮いただいています)。
WFFC試合時のタスマニアのリザーバー。ボートはすべてフライフィッシング用に工夫されている。岸からのウエーディングの釣りが主体の日本人には信じがたい眺めかも。2019年。
WFFC試合時のタスマニアのリザーバー。ボートはすべてフライフィッシング用に工夫されている。岸からのウエーディングの釣りが主体の日本人には信じがたい眺めかも。2019年。

ボート釣りの悩みと疑問点

 ボート釣りの経験者の中には以下のようなお悩みをもっている方がいると思います。関東なら、芦ノ湖や中禅寺湖、丸沼などで、貸しボート店のレンタルボートで釣りをしたことがあるアングラーですね。中には自分でボートを入手して使ってみたいという人もいると思います。

 

 ●安全確保のために、天候や風など何に留意すればよいかわからない。

 ●トローリングモーター(エレキ)のセットアップの基本を知らない。 

 ●一人で出船すると、操船が煩雑で満足に釣ることができない。

 ●手こぎボートでもエンジン付きの船でも、思うようにコントロールできない。釣りがしづらい。

 ●何度かトライしたが、ボートはフライフィッシングには向いていないと感じている。

 ●危ない感じがして怖い。何が危険な行為か知らない。

 ●ボートを購入したいが、どんな船がよいのかわからない。

 ●ボート釣りのマナーやルールがわからない。

 ●風が出て波が高くなった際にどうすればよいかわからない。

 

 ポロシリのボートフィッシングのクリニックでは、上記のような疑問や悩みに対して明快な答えや具体策を用意しています。

 たとえば、トローリングモーターなどはバッテリーに接続すれば動くシンプルな動力ですが、基本どおり適切にセットアップし、定期的にメンテナンスしていないと、いくつかの原因で突然故障して動かなくなることがあります。もし沖で動力がなくなったらと考えると怖いですね。

 クリニックでは、何よりボート釣りの基本を知ることができます。ボートなどのウオータークラフトの釣りを安全に楽しむために必要な知識と装備、ボートで釣りをするために欠かせない備品やアクセサリーは何か、その適切な使い方まで知ることができます。

 また、以下のような疑問点もあるかもしれません。

 

 ●湖やリザーバーでは、ライズ、あるいは魚を見つけてねらう釣りしかできない。あるいは、釣れたことがない。

 ●湖のどこで釣りをすればよいかわからない。

 

 これらは「スティルウオーターの釣り場選び」「季節のスティルウオーターの釣り方」などのクリニックで解説している内容ですが、本クリニックと合わせて受講していただくことができます。

 

クリニック中にもしっかりキャッチ

 ガイド(釣り場の案内業務)を兼ねているのですから当然といえばそうですが、今年9月中旬に二日間行なったクリニックでは、受講中にしっかりワイルドのレインボーを釣っていただくことができました。関東から来た、ボート釣り経験のあるゲストです。案内したスポットでは、ゲストのフロートチューブが一時ライズに囲まれる場面もありました。

 この日のクリニックに用いたウオータークラフトは、都合によりボートではなく、オール付きのフロートチューブでした。でも、学んだ内容はそのまま各地の湖などのボートの釣りに活かすことができます。ウオータークラフトの種類がなんであれ基本は同じ。ユニバーサルなんですね。

 クリニックを受講したゲストのAさんは、釣果があったことはもちろん、新しく得た知識の目を見張るような新鮮さと楽しさ、それを実践するワクワク感や興奮も手伝ってか、10月下旬までの北関東のスティルウオーターのボートフィッシングに活かそうと、にわかにエンジンが掛かっちゃったようでした。子どものように目を輝かせて、いきなりギアが一気に2段くらい上がった感じ。よかったよかった!

 興味がある方はぜひ一度お気軽にご相談ください。初心者の方も大歓迎です。ボート釣りが楽しくなることはもちろん、湖の見え方が変わること請けあい。

 

引退年齢を伸ばす釣り。それがウオータークラフトの釣り

 相応の年になればどんなアングラーでさえ足腰が弱くなり、いずれ川の釣りができない日が来ます。でも、スティルウオーターの釣りが楽しめる人なら、フライフィッシングの”寿命”を何年も長くすることができます。世界を鑑みても、ボート釣りの平均的引退年齢はかなり高齢です。

 そして、シーズンを問わずよく釣れます。チャンスに気づいた人は、ポロシリに遊びに来てください。

 

 なお、釣具メーカー、プロショップのスタッフやフィッシングガイドなど、プロ向けのクリニックもやっています。ご希望の方は別途ご相談ください。