今回の記事では、実際に試合で使ったフライパターンの中から得点に貢献したフライをご紹介しようと思います。マスがフライを口にしている写真がないのが残念ですが、試合中だったため悪しからず。今回は、日々とんでもない強風や吹雪の中、湖でのボートフィッシングの試合が3試合もありましたので、まずはストリーマー編からどうぞ。
右上はMagoo(マグーと呼びます。Mcgooとcを入れて表記されることもあり)という、リザーバーの点在するタスマニア、およびオーストラリアではよく知られたストリーマーです。ヘッドは、特徴的なオレンジや、コパーの各種ビーズヘッドを巻き留めたものを主体に、スレッドでオレンジのヘッドを作ったアンウエイトのものがあるなど、さまざまなバリエーションが存在しています。
天候が荒れて水生昆虫のハッチがない時などに、各種シンクレートのシンキングラインと一緒に使います。タスマニアでは必携のパターンのようで、事実、3試合ともに湖のボートの釣りで活躍したストリーマーです。
下のHumongousは、おもにUKで見かける1本ですが、タスマニアでも人気があるようです。基本的にスティルウオーターのパターンですが、テイルウオーターなど河川でも実績があるとか。右の動画では、ボディはシルバーのティンセルシェニール、テイルは黒のマラブーですが、ゴールドのシェニールで仕上げたものやテイルが白のものなどもあります。また、ムービーのものはビーズチェーン・アイですが、ビーズヘッドのもの、アンウエイトなどのバリエーションも。
日本人の感覚からするとなんとも垢抜けない感じがするフライですが、その実力から、ボートの釣りがさかんなスコットランドやイングランドでは根強い人気があります。また、ごく普通のウーリーバガーと同様に、世界大会に出場しているコンペティターの多くが常備する定番パターンのようです。
今回はペンストック戦にて、ブラウン相手のパターンとして貢献してくれました。使い方は上のMagooと同様です。 フライ名ですが、あえてカタカナで書くとヒューモンガス、でしょうか。
世界でもスティルウオーターのマス釣りに”多くのフライアングラー”がかかわっている国や地域といえば、イングランド、スコットランド、アイルランド、タスマニアあたり。洗練の度合いは私たち日本人の想像を超えています。(続く)
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